2006/01/21

失踪日記 一日目 和歌山は白浜編

色々しんどかったので逃げ出しました。神戸発・東海道青春18切符の旅、目指すは東京。全てをかなぐり捨てて旅に出た僕の記録です。


インターネッツの掲示板に支えられた僕の失踪日記です。なかなか書けそうにありませんが、少しずつここにあげていこうと思います。すばらしい出会いがあった旅でしたが、正直失踪はイクナイです。反省してます。

前置きはこんなもんにして、本編をどうぞ。一日目はさすがに暗鬱としてますが。



失踪当日。ちょっと精神まいってて、2日くらい眠れない日が続いた。その日の朝5時くらいかな。逃げようかなって思った。何もかも忘れて、一週間くらい逃げ出そうと思った。でも、何かきっかけが欲しかったんだろうな。自分一人で逃げ出すのは少しばかり怖かったみたいだ。


某巨大掲示板に「色々煩わしいから失踪しようと思うんだけど」っていうスレを立ててみた。スレッドがすぐに立たないことが多いこの板で、スレッドが立ったなら、出て行こう。そう決めて立ててみた。

スレッドを立てるのはそれが3回目くらいで。実際に立つかわからなかったし、こんなに人が集まってくれるなんて思ってもいなかったんだけど____


スレが立った。


持ち物は免許証、コンタクト、携帯と充電器、財布、下着と靴下3日分くらい、耳かき。
学校行くふりをして家を出た。

駅に向かうまでに気付いたんだけど、実は、氏神さまに初詣行ってなかった。割と無謀な旅をすることだし、寄り道して氏神さまにお参りに行った。ちょうど十日恵比寿かなんかで割と人がいた。何を願ったかは覚えていない。

参拝をすまして、駅に向かった。大阪駅。
学校の誰かに会うんじゃないかって少しビクビクしながら歩いた。

途中小学校の同級生を見かけたんだけど、声をかける気にはならなかった。

113685768762.jpg
青春18切符を購入。18切符は販売がちょうど当日、10日までだったので、この旅は出だしからついていた。

最初は直接東京に向かうつもりだった。岡山から鈍行で12時間、と調べてくれた人がいたので、一日あれば余裕だと思ってた。

でも、切符を買って、大阪駅の改札をくぐったときに、「和歌山」の文字が目に入った。
そのとき、和歌山の白浜に目的地は変わった。

和歌山の白浜は、関西では有名で、海といえば白浜、くらいの知名度だ。ただ、遠くて日帰りが難しいのがネックで。 毎年行こうと思っていても何かしら都合が合わないことが多く、結局生まれてこのかた白浜には縁がなかった。

そんなもんで、季節は夏ではないけれど、白浜ってのがどんなところなのか、見に行くことにしたんだ。

途中、和歌山で下車して駅地下の定食屋に入った。1136864772335.jpg
天ぷら定食を頼んで、厨房でタバコをスパスパ吸う、料理人の風上にも置けない定食屋のおっちゃんと会話する。

和歌山の観光名所、名物なんかを聞いてみた。名物があればそれを食べ歩く旅にするのもいい。でも、名物はみかんに梅。メインのものが見事になかった。大丈夫か和歌山。
色々教えてくれたおっちゃん。「兄ちゃん仕事か?」って聞かれたのが少し辛かった。

ここいらでスレの方に「紀伊半島一日じゃ回れない」という書き込みがされ、今日は名古屋まで向かうつもりだった僕はあせって、定食屋のおっちゃんにことの真偽をたずねてみた。

おっちゃん曰く、回るだけなら回れるけど、何箇所も観光してたら無理、とのこと。ほんなら白浜だけで我慢するか、と決め、おっちゃんに礼を言って定食屋を出て、すぐに白浜を目指した。

和歌山駅を出てからは、電車の中もガラ隙で、いい感じに太陽の光が入ってきて、ポカポカあったかかった。いつもの調子ならすぐに寝てしまうのだろうけど、2日間ろくに寝てないくせに、学校のこと、家族のことが気になって全く眠くなかった。
 

しばらく進むと、山肌が奇妙な木で植林されていた。すぐにそれは植林ではなく、ミカンの木だということが分かった。そこから先はほとんどの山がミカンの木で覆われていて、さすが和歌山といえばミカンというだけあるな、という感じだった。

ほいでもミカンを山に植えてしまったら、正直収穫や手入れが大変だよな。農家の人は歩いて山を登って、ミカンを世話してるのだろうか____

そんなことを考えながら、窓の外を流れるミカンの山を眺めていた。


このとき、窓の外の風景に感動してたんだけど、自分の置かれてる状況のことを考えるとなんだか妙な気分になった。

こんなにすごい景色も、もっと違う風に見たかった。
今回みたいな失踪じゃなくて、楽しい旅行で、ワクワクしてる自分で見たかった。
他の誰かと一緒に笑顔でこの景色を眺めたかった。

なんだか上手くいえないけど、たった一人でこんな気分で、綺麗な景色を眺めるのはもったいないと思った。

俺は何やってるんだろう、って気分になっていった。


そんなこんなで多少鬱になりつつ、御坊っていう駅に到着した。その駅で紀伊田辺行きの電車に乗り換える。

このときスレに、「もう少し実況頼む」といった書き込みがあった。それを見て、完全に誰もいないと思ってたこのスレを実は見てくれてる人がいることに気付いた。

それから実況を頑張ってみた。写真をアップできなくても、ちょっとしたことでも報告してみた。すると、なんだか一人じゃないような気分になっていった。
こっからだ。スレのみんなと旅をしてるような気分になったのは。


あと、御坊の駅にいる間に、「お前は旅のお供に何か音楽を聴いてるのか」という書き込みがあって。CDプレーヤー我ぶっ壊れてて、脳内でぱにぽに(最近はまった変なアニメ)の主題歌流しまくってる、って素直に答えたら、その人は「名古屋まできたらMP3プレーヤー貸してやる」と言ってくれた。

そのときは本当に貸してくれるなんて思ってもいなかったんだが・・・


御坊から紀伊田辺までの電車は(正確には御坊〜新宮間)ワンマン電車で、バスみたいに乗るときに整理券を取り、降りるときに運転手にお金を払う形式のものだった。なんだか物珍しかった。しかし、一両編成でショボイと見せかけて、トイレ完備。新幹線並みのスペックを有していた。恐るべし、ワンマン。

この頃になるとすでに下校時刻を迎えていて、女子高生で車内は賑わった。

(まだ太ももには目覚めていなかった。)

目の前に大学生なりたてくらいだろうか、若いカップルがいた。ぱっと見、二人で旅行といった感じで、なんだか自分と比較してしまって、少し悲しくなった。

彼女を大切にするんだぞ、と心の中でつぶやいた。


白浜に到着する少し前に、さっきのMP3の人が17時台に新宮発の特急に乗れば21時前に名古屋に着ける、と教えてくれた。

それを見て意外と余裕じゃないか、と思って白浜駅に降りた。17時に新宮でて21時名古屋だったら、なんとかして今日中に名古屋まで行くことは可能なんじゃないか。

それが甘い考えで、「紀伊半島一周したら一日じゃ回れない」という意味が分かったのはもうちょっと後のことだった。


白浜ってのは関西有数の海水浴場だってことはさっきも書いたけど、駅前の雰囲気は僕の想像してたものとだいぶかけ離れていた。

一つはだいぶ田舎っぽかったこと、そしてもう一つは駅自体が山ん中にあったこと。

駅の改札をくぐれば目の前に白い砂浜が・・・!ってのを想像してたもんだから、幾分肩透かしを食らった気分だ。しかも、地図を見てみると海水浴場まで結構な距離がある。

目の前にはタクシー乗り場。「白良浜海水浴場 1,400円」の文字。これは高い。往復2,800じゃねーか。

さっき電車で一緒だった若いカップルも、この駅で降りてたんで、相乗りとかできないかな、なんて考えてたんだけど、そうも都合よく事は運ばず、結局一人でタクシーに乗り込むことにした。

「白良浜海水浴場まで」
そうタクシーの運転手に告げて、白浜駅を後にした。

するとタクシーの運ちゃんは、観光して回られます?みたいなことを言ったと思う。
よくわからなかったんだが、立て続けに
「いい夕日が見れるスポットがあるんですよ!ちょうどいい時間ですね」
と言われ、勢いに乗せられて「見に行きます」なんてことを言ってしまった。

それがそもそもの間違いだったわけで。
後になって分かったんだけど、この時期白浜は観光客が滅法少ない。それだからタクシーはいい鴨がやってきたと思い、色々回って金をガッポリ稼ごうとするわけだ。

観光地におけるタクシーの乗り方についてのノウハウを知らなかった僕は、そんなこんなで大金を請求されることになったんだけど、その大金も許せたのは、その後円月島で見た夕日がむちゃくちゃ綺麗だったせいかもしれない。

4k215-1-c5fe.jpg
4k215-3-c5fe.jpg
円月島に沈む夕日。左右の岩の間にある穴に丁度太陽がすっぽりインする。

この夕日がそれで、ほんと、言葉では言い表せないくらい綺麗だった。円月島に沈む夕日は和歌山の観光名所として有名で、毎日天気のいい日には人が集まるんだそうな。

この日は平日だったせいもあってか、あまり人は集まっていなかったが、それでも10人か15人かそこら、観光の人や、プロかアマか分からんがカメラを持った人が集まっていた。


文字通り真っ赤な太陽は本当に綺麗で。
それも年に5、6回しか見れないものらしいから、ほんと運がよかった。この日に失踪したのも何かのめぐり合わせだったのか。ただ、この前日にも見れたというタクシーの運ちゃんの発言で、”年に5、6回”という数字は多少サバを読みすぎてる気もしないこともない。

集まった人たちと、「すっげーー!きれーー!!」なんて騒ぎながら、そのときも誰かに見せてあげたい気持ちになった。夏に日帰りで頑張って行こう、って約束してたけど結局行けなかった彼女に一番見せてあげたかった。

年に何回かしか見れない、最高の夕日が運よく見れたけど、
僕一人の手には収まりきらなくて、誰かにも見せてあげたくて、
僕はなんだかまた寂しくなった。


posted by hananabe at 04:23 | Comment(7) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
はい。しんみりしたところで今日は終わっておきます。

これはもう少し区切ってうpした方がいいかもわからんね。

なげえなwww

一日目は那智編まではスレのサルベージです。改変はしてますが・・
Posted by はななべ at 2006年01月21日 04:37
ハチクロみたいで何かいいよな。
早く続きが見たいお( ^ω^)
Posted by at 2006年01月21日 16:37
はよ続きうpせんかいwww
Posted by 方 at 2006年01月21日 20:58
どうも!書き込み有り難うございます!
和歌山って、近そうで案外遠いですよね〜正直6時半なんかに電車に乗り込んで、ネムネムで風景をあまり見ていなかったので得してるのかよくわかりません…;でも久々にゆったりとした時間を過ごせて良かったと思います…和歌山万歳!

松本人志大絶賛です(笑)
Posted by dezaigun at 2006年01月21日 23:19
>>名無し
ハチクロって、「ハチミツとクローバー」ってやつ?
埼玉VIPPERにも勧められたよ。読んでみます。

早く続きを書きたいんですがなかなか作業が進みません。旅から帰ってクオリティが下がりっぱなしだお。

>>方
ちょwごめんw
さっさ書かないと細部を忘れてしまいそうなので頑張ります。

>>dezaigunさん
和歌山は遠いですよね。正直車で来たほうがいいんかいなと感じました。タクシー代かかりまくったし…このシーズンだと観光客も少なく、車も空いてますしね。

この旅で和歌山にはまってしまいそうです。

松本、まだ見てねーやw
Posted by はななべ at 2006年01月22日 00:54
はななべさん、はじめまして。
KIKKOのブログで見つけました。
インフルエンザは無事治りましたよ。
円月島の写真、ほんとにキレイ。
この夕日をモモもKIKKOと一緒に見たかった。
またチャレンジしますよー。
Posted by モモ at 2006年01月24日 00:10
モモさん、初めまして。
インフルエンザ治りましたか、よかったw

円月島の夕日、ほんと綺麗でした。
また白浜に見に行ってみてください。今度はちゃんと見れるように祈ってますw
Posted by はななべ at 2006年01月24日 00:41
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/11999878

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。